講座2-3 電圧ってナニ? その2

記事の概要

 講座2-2に続き、この記事でも、電圧について解説していきたいと思います。この講座2-3では、講座2-2の最後に予告したとおり、磁力を使って電圧を得る方法について説明します!

目次
  1. 磁力を利用して電圧を生じさせる、とは?
  2. 「電磁誘導」といいます
  3. 電磁誘導は、私たちの生活にとても利用されている!
  4. 発電機の仕組み
  5. 発電機の中の磁石をどうやって回し続けるか?

講座2-3 電圧ってナニ? その2

講座2-3 電圧ってナニ? その2

(1) 磁力を利用して電圧を生じさせる、とは?

そもそも「磁力」とはどのような力かというと、磁石のN極とS極がくっつくとき、そして、N極同士・S極同士が反発するときに生じている力であると、講座2-2で説明しました。

 それでは、磁力をどのように利用すると電圧が発生するのかを説明します。

 説明したいので、皆さん、まず磁石を用意してください!磁石は家のどこかにあるのではないでしょうか? U字磁石が家庭にある方はすごいですが、棒磁石でも、冷蔵庫につけている小さくて丸いタイプの磁石でもなんでもいいですよ! 次に、そうして入手した磁石を、上下に動かしてみてください!

…はい!皆さん、今皆さんは、電圧を発生させているんです!

 「…え?」っと思う方、多いと思いますが、本当に、皆さんは磁石を上下に動かしている間だけ、電圧を作っているんです!

 次の図を使って解説します。皆さんが、図のような棒磁石を持っていて、それを上下に動かすと、実は磁石を動かしている間だけ、磁石の周囲に図の黄色い矢印のように、円を描く向きに電圧が生じるのです!

電磁誘導

 「そんな馬鹿な!そんなわけない!」と思っているそこのあなた!いい動画を見つけたので、次の動画を見てみて下さい。最初は色々と解説がありますが、重要なのは動画の後半!磁石を、銅線をくるくる巻いたもの(「コイル」と呼びます)の中心に抜き差ししていますが、この磁石を動かしている間だけ、左側の機器の針が動いていますよね。針が動くのは、銅線に電気が流れたときだけです。

つまり、銅線がくるくる巻かれたものの中で磁石を上下に動かすと、動かしている間だけ電圧が発生して、銅線の中の電子が動かされ、電気が流れるのです!

電磁誘導

(2) 「電磁誘導」といいます

 このように磁石を動かしている間だけ電圧が発生する現象を、「電磁誘導」(でんじゆうどう)といいます。一般の方には少し難しい物理用語かもしれませんが、覚えておくといつか誰かに自慢できる日がくるかも…?

 また、先ほどの動画では最後に磁石を動かさずに、銅線を巻いた方だけを動かしても、針が動いて電気が流れた様子が確認できました。そうなんです、実際のところ、必ず磁石を動かさないといけないというワケではなく、磁石と銅線を巻いたものの距離が近づいたり遠ざかったりするときに磁石の周りにある銅線に円形に電圧が発生して電気が流れるので銅線の方が動いても電磁誘導と呼びます

(3) 電磁誘導は、私たちの生活にとても利用されている!

 「電磁誘導」、あまり聞きなれない言葉かもしれませんが、実は私たちの生活にとても利用されていて、深く結びついています!

 特に、ほとんどの大きな発電所では、この「電磁誘導」を利用して、電気が作られ、私たちの家まで届けられています。

 発電所では、発電機というものが、電磁誘導の現象を利用して電気を作ってくれています。この発電機の仕組みについて、少し解説します。

(4) 発電機の仕組み

 発電機は、簡単に仕組みを説明すると、磁石の周囲に銅線を巻いたものが置かれてできています。そして、中の磁石が、クルクル回転する仕組みになっています。このような仕組みであれば、磁石を回転させることで、磁石と銅線を巻いたものの距離を何度も何度も近づいたり遠ざけたりする状況を作ることができます。そして、磁石をずっと回転させ続けることができれば、電気を作り続けることができます。この発電機が、私たちが家で使うための電気を作ってくれるのです。

 発電機の仕組みを説明してくれる、面白い動画を見つけたので、貼っておきます。皆さん、仕組みを納得してくれるのではないかなと思います!

発電機の原理

(5) 発電機の中の磁石をどうやって回し続けるか?

 そうすると、あとは「どうやって磁石をずっと回転させ続けるか?」というのが、電気を作り続けるときのポイントとなります。そして、世の中にある水力発電所や火力発電所、原子力発電所といった様々なタイプの発電所は、それぞれが「回転させ続ける」仕組みを工夫しているのです。水力発電所は、水が高いところから低いところに落ちるときの勢いを、「回転」の力に変えます。火力発電所や原子力発電所は、水を温めて発生させた蒸気の力を「回転」の力に変えます。風力発電は、風の力を「回転」に変えます。

 このように、水・蒸気・風などの持つ力を、「回転」に変える機械を、一般的には「タービン」と呼びます

 水力発電のタービンを含めた仕組みについて、いい図があったので、参考に掲載しておきます。

水力発電と水力タービン
参考
<参考:水力発電のしくみ|天竜川天然資源再生連絡会 (tenryugawa.jp)
 http://www.tenryugawa.jp/manabu/dam/dam_hydraulicpower.php>

<参考: ダムの水力発電のタービンのしくみを説明
 http://blog.livedoor.jp/spider5dark47/archives/278237.html>

※ なお、太陽光発電は、「電磁誘導」とは少し違う特殊な仕組みで電気を作っています。