講座3-1 規格・標準とは?

記事の概要

 「規格」とか「標準」とか、いきなり出てきてもよくわからない!という方々が多数と思います。それもそのはず、なぜならこういったものは皆さんの目の見えないところで仕事をしています。言うなれば、これらは産業における「ルール」です。スポーツで言うと、例えばバスケットのリングの高さ、バレーのネットの高さ、サッカーのゴールの大きさには、世界中に周知されているルールがありますよね。産業、つまり物作りや、サービス、通信などなど…にも、ルールがあるのです。ルールがあるから、ルールに従って作ったねじは、どの会社が作っても、きちんとねじ穴にはまります。ルールに従って電波を飛ばしてる携帯電話会社は、他の携帯電話会社とつながります。そして、こういったルールが書かれているものが、「規格」というもので、「標準」と呼んだりもします。 この記事では、そんな規格の話をしていきたいと思います。

目次
  1. モノづくりやサービスにもルールがあることをご存じ?
  2. ルールの役割

第3-1話 
規格・標準とは?

第3-1話 規格・標準とは?

(1) 物作りやサービスにもルールがあることをご存じ?

 地球上には、たくさんの国があって、たくさんの色々な国の言語とそれを話す人々がいて、その人々皆さんが様々な仕事をして、色々な物が作られていますよね。人も物も、とてもたくさんいる、そんな複雑な世の中ですが、私たちの生活に支障がなく、物を使って生活できているのは、物がルールに従って作られているからなのです。このルールを、「規格」とか「標準」と言ったりします。英語では「Standard(スタンダード)」と呼びます。

(2) ルールの役割

 では、ルールはどのような役割を果たしているでしょうか?これを、バスケットボールというスポーツで説明しましょう(管理人は、バスケ大好きだったので)。

バスケットゴールのリングの直径サイズは、公益財団法人日本バスケットボール協会が定める規定の“2020 Basketball Equipment”で、次のように450 mmと定められています。

<参考>
「Official Basketball Rules 2020 Basketball Equipment(FIBA 原文 / 日本語訳)」の公開について | 公益財団法人日本バスケットボール協会 (japanbasketball.jp)

「Official Basketball Rules 2020 Basketball Equipment(FIBA 原文 / 日本語訳)」の公開について


http://www.japanbasketball.jp/wp-content/uploads/FIBA_BasketballEquipment2020_20210202.pdf

 この規定というのが、ルールのことですね。日本のバスケットボールには、こういうルール文書があって、普通はこのルールに基づいて日本中の体育館のバスケットリングが作られているので、日本のバスケットボールプレイヤーの皆さんは、全国どこでも同じようにバスケットボールを楽しめるわけです。

じゃあ、外国に行ったら、同じようにバスケットボールを楽しめるでしょうか??

はい、楽しめます。

FIBA (International Basketball Federation)という国際的なバスケットボール組織があって、そもそもここで、世界統一のバスケットボールのルールが決められています。このFIBAが作ったルールに日本も従っているので、FIBAが決めたリングの大きさと、日本バスケットボール協会が決めたリングの大きさは同じです。ですから、日本人が海外に行っても同じようにバスケットを楽しめますし、逆に外国人が日本に来ても、いつもと同じようにバスケットを楽しめます。

ちなみに、FIBAのルールでは、リングのサイズは次の図のように記されています。日本の図とまったく一緒ですね。

<参考>
FIBA公式サイトと、そのルール文書
http://www.fiba.basketball/
http://www.fiba.basketball/documents/official-basketball-rules/2020/equipment.pdf

ぜっきー主任
余談ですが、大人用のバスケットボールのリングの高さは、3050 mm、つまり3メートル5センチということも、国際的なルールとして決められています。

以上のとおり、バスケットボールを題材に、ルールの役割をお伝えしました。つまりルールがあることで、日本中とか世界中とかいった、たくさんの人々が、そのスポーツをどこでも楽しめるようになるのです。その極端な例が、オリンピックですね。今、日本は、東京オリンピックの開催を楽しみに待っているところです。そして、私たちはこれまで、オリンピックを何気なく観戦してきたかもしれません。ですが、「そもそもなぜオリンピックという世界的なスポーツの祭典を、観客も、選手も、そして審判も楽しめるのか?」ということに立ち返ってみると、「ルール」というものが見えないところで、世界中の人々を結び付けているということに気づかされますね。

次の話では、物作りにおけるルールである、「規格」と「標準」について、掘り下げて説明します!