2020年12月15日ニュース記事 資源エネ庁 2040年までに3,000~4,500万kWの洋上風力を日本国内に導入

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SOLAR JOURNAL(ソーラージャーナル)より抜粋
エネ庁「洋上風力産業ビジョン」、2040年に最大45GWへ。国内調達強化も。

12月15日、資源エネルギー庁が「第1次洋上風力産業ビジョン」の草案を発表した。

政府による導入目標は、2030年までに1,000万kW、2040年までに3,000万~4,500万kWの案件を形成することだ。

案件形成に政府が積極的に関与する。補助金などで設備投資も後押しする。

エネ庁「洋上風力産業ビジョン」、2040年に最大45GWへ。国内調達強化も

日本政府は、本腰を入れて、再生可能エネルギーの1つである風力発電を洋上で行う、洋上風力発電の発電規模拡大に着手しました。これを日本の主要電源の1つまで成長させていくことが狙いのようです。

例えば原子力発電所1基が、およそ100万kWで、約30万世帯の電気を賄える規模ですが、4,500万kWとなると、ものすごい規模の発電量と分かります(もっとも、風力発電に関しては、風が吹いてないときに発電できない時間もありますが)。

欧州では北海などで、既に盛んに洋上風力発電が行われています。北海は、穏やかな風が恒常的に吹き続ける環境にあり(台風などがない)、遠浅の海であるため、洋上風力発電の施工が行いやすいという特徴があります。

一方で日本は、陸から離れるとすぐに海深が深くなったり、台風が吹き荒れたりする環境にあるため、洋上風力発電を大規模に行うために越えなければならない技術的な問題が数多くあります。

とはいえ、他の国では周りに海がないような国も数多くあるため、周りを海に囲まれている日本は恵まれているという見方もできるかもしれません。

今後、このような技術課題を各企業がどのように乗り越え、洋上風力発電事業が日本でどのように発展していくか、要注目です!

ぜっきー主任
第2回 洋上風力の産業競争力強化に向けた官民協議会
https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/yojo_furyoku/002.html

ちなみに、原子力発電所も通常、海の近くか、河川の側といった、水資源の近くに建設される場合が多いです。これは、原子力発電所の内部で発電のために使った熱水を冷やすためにこれらの水資源を利用するためです。

日本で原子力発電所が海沿いに建設されるのには、このような理由があります。洋上風力だけでなく、原子力発電の視点からも、実は日本は環境に恵まれているということが言えます。