https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC14EJN0U1A410C2000000/
より詳しい記事が、以下の「一般社団法人 環境金融研究機構」のホームページにありましたので、こちらも読んでみてください!
国際電気規格であるIECの、「Class T」の認証を、出力12MWという超大型の洋上風力発電機で初めて取得した、という紹介がありました。また、「Class T」とは台風にも耐えられる性能クラスを示しているということです。
より正確に説明します。IEC 61400-1という番号の規格が、風車の設計要件に関する規格です。
IEC61400-1:Wind Turbine – Part 1 Design requirement
この規格は、約10年前までは、欧米の風の条件をベースに作られてきました。これはどういうことかというと、日本のような台風や山岳・丘陵部が多い地域のことがあまりしっかり検討されておらず、規格に盛り込まれていなかったということです。
通常、規格通りに物(この場合は風力発電装置)を製作すると、非常に壊れにくい物を製作することができますが、規格に台風のことが考慮されていないとなると、台風の元でも壊れにくい風力発電機であることを証明する方法がありません。
そこで、クラスTという台風を考慮した風車の条件を、IEC 61400-1に盛り込むことを日本が提案し、この提案が採用されました。この日本提案の頑張りのおかげで、「クラスTの条件を満たした風力発電機であれば、台風に強いと証明できる」ようになりました。
そして、クラスTの条件がしっかり定まったところで、風力発電機メーカーがクラスTの条件を満たす風力発電機を作りだしました。台風に強くてはならないので、当然、暴風に耐える風車を造る必要があり、それは簡単なことではありません。特に、風車の大きさが大きくなればなるほど、生み出す電気の量は多くなるのですが、一方で風車を造るのは難しくなります。
ですが、今回のニュースでは、ゼネラル・エレクトリック(GE)という会社が、超大型の洋上風力発電機で「クラスT」を満たす風車を初めて造った、という内容になっています。GEが開発した風力発電機は、高さ248m、出力12MW(1万2000kW)クラスの超大型設備らしいです。
台風の多い日本でも、安全に電気を作ってくれる風力発電機ができたというのはとてもうれしいニュースですね!
引用、参考文献
IEC61400-1 Ed.4 に向けた日本の取り組み:
風力発電の規格を国際基準よりも厳しく、台風や乱気流に対する安全性を向上:蓄電・発電機器(1/2 ページ) – スマートジャパン (itmedia.co.jp)