2021年1月27日ニュース記事 米寒波で大規模停電、テキサス州など400万世帯に影響

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日本経済新聞より抜粋
米寒波で大規模停電、テキサス州など400万世帯に影響

米国の記録的な寒波に電力供給が間に合わず、南部テキサス州などで大規模な計画停電が始まった。米メディアによると、米東部時間16日午前(日本時間16日夜)の時点で400万世帯以上が停電の影響を受けている。石油・天然ガスのパイプラインや精油施設が閉鎖され、原油・ガス価格の上昇につながっている。

テキサス州では15日までにエクソンモービルの製油所など複数の精油施設が閉鎖され、日量数百万バレル規模の供給が停止した。テキサスには約30の精油施設が集中しており、全米への供給能力が大幅に低下している。同州南東部のガルベストンでは天然ガスの供給不足や風力発電タービンの凍結により9割以上の世帯への電力供給が止まった。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN16EEG0W1A210C2000000/

ぜっきー主任
なぜこのような大規模停電が起こったか、より詳細は以下の記事に書かれています。
https://gigazine.net/news/20210218-texas-weather-driven-power-outages/

 記録的な寒波による、米国南部テキサス州などでの大規模な計画停電。この理由を上記の記事から読み取ると、巨大な天然ガス田が存在するテキサス州では、発電に使用する燃料として最も大きな割合を天然ガスが占めています。が、天然ガスを供給するパイプやバルブの内部で、寒波によって天然ガスが凍結して、パイプが詰まってガスの流れが妨げられてしまったようです。温暖な気候であるテキサス州は、この凍結への備えが十分でなく、発電に使用する天然ガスの不足に陥ったとのこと。

 さらに問題なのは、上述の問題によって、この地域の電力料金が跳ね上がったこと。1kWhの電気が900円ということで、つまり(家の大きさにもよりますが)、大体30分から1時間家で電気を使って生活していたら900円。そうすると、家で1日過ごしたら、電気代1日1万円=1か月30万円!?といったレベルの高値です。

 欧米や欧州では、電力の自由化、つまり電力の価格競争が行われる市場の仕組みが十分整っており、日本もこれを倣って政府が中心となり制度整備を進めている状況ですが、一方でこのような仕組みの問題点は、今回のテキサス州の問題のように、インフラの大規模なトラブルや、燃料・電力調達の状況により、電力価格が跳ね上がる可能性があるということです。

 こういった問題が起きるのは年に数回レベルかもしれませんが、私たちが今できることは、電力プランの見直しであったり、蓄電池や太陽光発電を自宅に導入しておくといったことかと思います。